広島大学では、文部科学省「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」の一環として、令和7年9月27日(土)および10月1日(水)の2日間にわたり、「地域課題共修演習」を実施しました。
本演習は西條商事株式会社のご協力のもと、同社が運営するスーパーマーケット「ショージ下見店」をフィールドに、日本人学生3名、外国人留学生3名の計6名が参加し、地域とつながる新たな手法の模索に取り組みました。
本授業は、第2タームに開講された「地域課題共修方法論」に続いて、小松崎俊作特任准教授(IDEC国際連携機構)が担当し、EIBL(Experiential and Inquiry-Based Learning:課題探求型経験学習)の手法を用いて実施されました。
初回授業では、西條商事株式会社の蔵田亮代表取締役社長による事業紹介からスタートし、その後、
ショージ下見店でフィールドワークが実施されました。学生たちは、店内外の観察やスタッフへのヒアリングを通じて得た情報をもとに課題に取り組み、Problem(問題)、Needs(ニーズ)、Values(価値)の視点を往復しながら、仮説の言語化を行いました。議論の焦点は「下見店の持つ価値とは何か」「地域における新たな役割をどのように設計できるか」という問いに集約され、地域の生活リズム、多文化・多言語の視点を交えた多角的な発想が飛び交いました。
2日目は、初日に得られた気づきをもとにアイデアを具体化するプロセスに取り組み、最終的に以下の3つの案が各チームより発表されました。
チーム1:ショージの食材を活用した少人数制料理教室の企画
チーム2:PETボトル回収機と連動した「カプセルトイ」の仕組み
チーム3:段階的に拡張可能なフードコート構想
発表後には、蔵田社長、小松崎講師と学生による質疑応答が行われ、実現可能性やコスト、安全面、既存業務との整合性など、多方面から活発な意見交換がなされました。蔵田社長からは、地域とのつながりを意識したアイデアへの評価とともに、「地域に活かせる形に発展させてほしい」との前向きな期待が寄せられました。
本講義は、ショージ下見店という地域密着型の現場を舞台に、学生たちが多様な切り口からアイデアを創出する貴重な学びの機会となりました。小松崎講師は、正解を求めることではなく、問いを深め、他者との対話を通じて仮説を練る姿勢の重要性を改めて強調し、この学びを経験した学生たちが、今後、社会に新たな変化や価値を生み出していくことに期待を寄せました。
今後も本学では、こうした教育を通じて、学生の社会的関心と課題解決力を高める取り組 みを継続的に推進していきます。

